平均糖度14・44度/宮糖城辺
搬入終了、8万8697㌧/農家手取額は平均2万2306円
宮古製糖城辺工場は21日午後、2019-20年産サトウキビ(原料)の搬入を終えた。累計の搬入量は8万8697㌧。前年産を7711㌧下回る厳しい実績となった。一方、平均糖度は14・44度と高く、品質は良かった。1㌧当たりの農家平均手取額は2万2306円、国の交付金を含む生産農家へのサトウキビ総代金は19億7800万円だった。
宮糖城辺工場は1月7日に搬入を開始した。今期は天候に恵まれて機械刈りが順調に進み、ほぼ計画通りに原料が入ってきた。
ただ、搬入量は当初の見込み量を8303㌧下回る結果となった。作型を問わず原料が軽く、反収(10㌃当たりの収量)が振るわなかった。
一方で品質は良く、平均糖度は基準糖度帯を上回る水準となった。同工場の搬入概況が示す糖度区分別構成比は、基準糖度(13・1~14・3度)帯を上回る原料が全体の53・62%を占めるなど高品質だった。基準糖度帯は36・93%、基準以下は9・44%となった。
減産要因について農務部では、昨夏に接近した複数の台風で葉片裂傷や塩害が生じ、生育が阻害されたことなどを挙げた。減産の大きな要因となったサトウキビの軽さに関する評価や分析は製糖操業終了後に詰める。
洌鎌英樹部長は「生産量に関しては台風の影響などが出たと思う。減産した要因については関係機関と調査を進めながら来期につなげたい」と話した。
宮糖城辺工場の搬入終了で、宮古本島内の今期サトウキビ生産量が確定。2工場合わせて19万6476㌧で、前年より2万1957㌧少ない結果となった。