県内、新たに1人「陽性」/新型コロナ
40代男性、東京に滞在歴
【那覇支社】県は30日、新型コロナウイルスの検査で、東京に仕事で滞在歴がある那覇市在住の男性(40代)が新たに「陽性」と判断されたと発表した。玉城デニー知事は同日、県庁での対策本部会議で「東京など大都市圏で感染が拡大傾向にある。不要不急の県外旅行は、できるだけ自粛してほしい」と、改めて強調した。
男性は、27日に那覇空港に到着。同日夜に発熱があり、28日も発熱が持続して倦怠(けんたい)感があったため、那覇市保健所に相談した。28日中に感染症指定医療機関を受診し、29日に「陽性」と分かったという。
今回の感染確認により、県関係で「陽性」と判断されたのは、スペインへの旅行から帰国した中部保健所管内在住の10代女性を含め10人となった。
在沖米軍関係では、28日夜に嘉手納基地所属の米軍人1人が新たに「陽性」と判断され、感染者は2人となっている。
また、岐阜県に住む男性が倦怠感などの発症後に沖縄を旅行し、その後「陽性」と確認されたとの報道もあり、県は県外からのウイルス移入に警戒感を強めている。
県によると、沖縄を旅行した観光客が地元に戻って「陽性」と判断された事例は、これまでも5、6例あったという。県外での罹患(りかん)者が観光で沖縄を訪れたものとみられ、県は濃厚接触者について健康状態の把握を行っている。
このほか、政府が新型コロナウイルスの感染拡大で「緊急事態宣言」を出す可能性が高まっていることを踏まえ、玉城知事は同日の対策本部会議で「市町村も早急に対策本部を立ち上げることができるよう準備してほしい」と強調した。