体験モニターツアー実施へ/市の保育士確保事業
保育園連盟が補助金要請
待機児童解消や保育士の待遇改善に向けて市では新たに保育士確保事業として保育士限定移住体験モニターツアーを実施する方針だ。31日、宮古島市法人保育園連盟(金谷福代会長)が同ツアーの必要性を強調した上で、実施するための補助金創設を下地敏彦市長に要請。これに下地市長は2020年度から交付する考えを示した。交付後は同連盟が移住者誘致に実績のある企業と連携しツアーを開催する。
同連盟によると18年度に市が県の事業として体験モニターツアーを実施し、複数の園で保育士が勤務した実績があるという。要請では前回のツアー実施時に参加希望者が多かったことを踏まえてツアーを実施し、移住者誘致に実績のある企業とタッグを組むことでより効果的に大多数の保育士確保へのアプローチが可能となると訴えた。
また、市が行っている宮古島市保育士就労渡航費等補助金交付事業や20年度から実施する保育士宿舎借り上げ支援事業の補助と連動することでより効果的だと説明し、ツアー開催のための補助が必要と強調した。
具体的には同連盟が補助を受け、宮古島市で保育士として働きたいという希望者への移住者誘致に実績のある企業とツアーを実施する。ツアーに参加する保育士は認可保育所だけでなく小規模保育や事業所内保育施設などでの勤務も選べる体制を整える予定だ。
金谷会長は「島内で保育士確保が厳しい状況のため募集定員に満たない状況での受け入れや加配保育士の配置ができず保育士処遇環境を整えることができない現状がある。市で保育士として働きたいという希望者も多いことから移住体験モニターツアーの開催のための補助金を設立してほしい」と要請した。
下地市長は「宮古島市の全ての保育施設を対象として、認可保育所だけでなく、小規模や企業型も含めて一緒に実施できるのであれば補助金を交付する。しかし議会の議決が必要となるため早くても6月下旬になる。具体的な費用の調整は担当課と話してほしい」と答えた。