市長「冷静な行動を」/新型コロナで会見
オトーリ自粛も求める/感染防止へ協力呼び掛け
新型コロナウイルス感染拡大について、宮古島市の下地敏彦市長は3日、市役所平良庁舎で会見を開いた。宮古島市では新型コロナの感染者は発生していないとして、市民や旅行者に冷静な行動を呼び掛けた。市民には、集会や宴会、大人数が集まるイベントなどの延期および中止と、酒席でのオトーリを自粛するよう求めた。旅行者には海外渡航歴がある場合や、体調が万全でない場合は来島の自粛を促した。
市には新型コロナに関する問い合わせが毎日10件以上あり、その中には観光客の来島を規制することや、空港の閉鎖を求める声もあるという。
これに対し、下地市長は「国内外や宮古圏域外からの入域を制止する法的根拠はなく、入域を制限する権限もない。止める手立てはない」と強調した。
市は現在、旅行者らの発熱を調べるため、宮古空港と下地島空港にサーモグラフィーの早期設置を、県に要請している。設置時期や運営方法については決まっていない。
市内の保育園は通常通り開園する。登園前に検温と健康状態の把握を求め、発熱や風邪の症状がある場合は登園を控えるよう注意を促している。
小中学校については、予定通り新学期を開始する。入学式などの学校行事は規模縮小して実施。園児と同様に検温や体調管理、発熱時の自宅静養を求める。
市が実施・委託している高齢者介護予防事業については、感染予防に努めながら通常通り行われる。
市が管理する市未来創造センターやマティダ市民劇場、スポーツ施設での市教育委員会が主催する行事はすべて中止。各団体主催のイベントも自粛を要請する。
下地市長は「宮古島市においては、現時点で感染は発生していない。感染防止には市民の冷静な行動が重要。国の基本的な対処方針に基づいて行動してほしい」と述べた。
市では感染予防の基本である手洗い、うがい、せきエチケットの励行と3密(密閉空間、密集場所、密接場面)を避けるよう呼び掛けている。