県民、不要の外出避けて/玉城知事 コロナ感染防止で
県外から渡航自粛を
【那覇支社】玉城デニー知事は8日、記者会見を県庁で開催し、新型コロナウイルス感染防止のため、緊急事態宣言が出されている期間内は県外からの渡航を自粛するよう求めたほか、県民に対しても「不要不急の外出」の自粛を呼び掛けた。中小企業セーフティーネット資金で480億円の融資枠を確保していることも改めて強調した。
県外からの渡航自粛は、国の宣言で指定された7都府県を含め5月6日まで。玉城知事は、「観光をリーディング産業とする沖縄で要請が及ぼす影響は小さくないが、何より県民の命と健康を守ることが最優先だとの思いでお願いする」と説明した。
転勤や進学でやむを得ず来県した人については、到着後2週間の経過観察をすること、期間中は外出や人との接触を控えることなどを求めている。
県民に対しては、「手洗いの励行や消毒、マスク着用など個人でできる予防対策を意識して行動してほしい。今は一人一人の自覚と行動が何よりも重要だ」と訴え、感染拡大につながる3密(密閉、密集、密接)状況を避けるため、外出自粛の徹底に理解と協力を求めた。
医療体制では、指定医療機関の対応病床の増加など医療体制の早急な整備に取り組むとし、特に離島について、「感染症の移入に対するリスクが高く、離島市町村からも入島を自粛するよう要望されていることを踏まえ、強い警戒感を持った対応が必要だ」と強調した。
企業などへの緊急支援対策では、セーフティーネット資金を確保するほか、雇用調整助成金等の手続きを円滑に進めるため、支援機関への業務支援などに取り組むとした。また、中小企業等の厳しい状況を踏まえ、固定費を含めた事業継続に必要な支援策を検討する。風評等で落ち込んでいる家計の固定消費については、県産品や農林水産物等の消費拡大キャンペーンを展開するとしている。
零細企業の多い離島に対しては、「市町村の意見や、各種団体の要望・要請をしっかり受け止め、県が取れる対策に緊急かつ切れ目なく取り組んでいく」とした。