石垣市で2人感染/県内離島で初めて
県全体では計73人に/新型コロナ
【那覇支社】県は13日、八重山地区で2人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。感染が見つかったのは、石垣市内の20代男性(飲食業)と同市内の60代女性(職業確認中)で、離島での感染者は初めてとなる。県全体での感染確認は、12日の9人、13日の7人を含め、合計73人となった。
離島初の感染確認を受け、玉城デニー知事は「濃厚接触者の健康観察を行い、八重山地域における感染拡大防止に全力を尽くし、関係機関と連携して医療提供体制の整備に努めていく。円滑に患者を搬送するため、地元消防や自衛隊、海上保安庁との急患輸送体制、緊密な連携を図っていく」と強調した。
さらに、うがいや手洗いなど個人でできる予防対策の徹底を呼び掛けたほか、県民には「感染拡大を抑えるために、この1、2週間が重要な時期。『おうちにいよう』を合言葉に、不要不急の外出を自粛して3密を避け、うつさない・うつらない・医療体制をつぶさないことを徹底してほしい」と訴えた。
八重山地区の指定医療機関は県立八重山病院のみで、感染症対応病床は3床。ただ、今週中には一般病棟からの6床も確保できるという。
同じく感染症対応病床が3床の県立宮古病院について、糸数公保健衛生統括監は「院内に開設した発熱特殊外来に加えて、病院駐車場に診察スペースを設けることなど、今後の対策を病院、保健所、医師会、宮古島市で協議している」と語った。
県は10日に開催した県内医療機関との意見交換会で、医療体制について「宮古、八重山の保健所を中心に地域の医療機関、関係機関で近々立ち上げる地方本部で対応していく」との方針を示している。
新型コロナウイルスをめぐっては、12日も沖縄本島で9人の感染が判明。このうち1人は名護市在住の30代女性で、沖縄本島北部地区で初めての感染確認となった。