コロナで初の死亡者/玉城知事、「重く受け止める」
1週間で感染倍増
【那覇支社】玉城デニー知事は16日正午、県庁で会見し、新型コロナウイルスに感染し入院していた70代の重症患者1人が死亡したと発表した。県内で死者が出るのは初めて。玉城知事は「医療提供体制の一層の強化など、感染症対策に全力で取り組んでいるさなかでの発生で、大変重く受け止めている」と述べた。
玉城知事は「これ以上の感染拡大を食い止めるため、なお一層の努力が必要だ」との考えを示した。死亡した患者の居住地や性別などは、遺族の意向で発表されなかった。
また、同日は新たに石垣市在住の20代男性(飲食業)を含め8人の感染が確認された。感染経路が不明な「孤発例」は2人。同市の男性は、13日に感染が確認された代男性の同僚という。県関係の感染確認は合計人となった。このうち、約半数の47人が孤発例という。
玉城知事は、同日午後の会見で、「(感染者数が)わずか1週間で2倍へと増加している」と指摘。感染症指定医療機関などの病床だけでは患者を受け入れることが困難になっていることから、宿泊施設を確保し、軽症者を受け入れる運用を17日から開始することも発表した。
軽症者の宿泊施設になるのは、那覇市久米の東横イン那覇旭橋駅前で、収容規模は50人程度を予定している。患者の移動については、病院などと調整した上で順次行うことになるとし、医療従事者3人程度が常駐することも明らかにした。