県全域で休業要請/新型コロナ
遊興施設など対象/協力金20万円支給
【那覇支社】県は22日、新型コロナウイルス感染症をめぐる国の緊急事態宣言を踏まえて休業を要請する対象や、企業に対する協力金などの実施方針を発表した。県全域でバーやカラオケボックスなど遊興施設のほか、ボウリング場、体育館、パチンコ店、映画館などに対し23日から5月6日まで使用停止とするよう求める。
新型コロナウイルス感染症は、県内でも感染拡大が続いており、県は20日、独自に緊急事態宣言を出し、人と人との接触について「8割の削減」を呼び掛けている。
休業要請に応じた事業者への感染症拡大防止協力金(仮称)は20万円、要請対象外となった飲食業で売り上げが減少している事業者への緊急支援金は10万円となった。
県は、感染症拡大防止協力金の対象として1万社程度を見込んでおり、補正予算で対応する。緊急支援金は対象となる飲食店を約7000社と予測し、予備費と補正予算で対応するとした。
休業要請を行う施設は、バーやカラオケボックスなどの遊興施設、体育館やパチンコ店、ボウリング場、ゲームセンターといった運動・遊技施設、映画館、集会・展示施設など。
一方、医療施設、保育所などの社会福祉施設、スーパーやコンビニエンスストア、居酒屋を含む飲食店、喫茶店等(宅配・テークアウトサービス含む)の食事提供施設、バス、タクシー、銀行、理美容、ランドリーなどは社会生活を維持する上で必要な施設等として休業要請を行わない方針が示された。
ただ、食事提供施設については、午前5時から午後8時までを営業時間とし、酒類の提供は午後7時までとするよう依頼する。
実施方針には、このほか、県をまたぐ渡航や本島から離島・離島間での渡航自粛、市町村との連携、イベント開催や外出自粛、医療体制などについても盛り込まれた。
医療体制では、宮古・八重山で重症化し高度医療が必要となった際の、海上保安本部や自衛隊への移送要請を含めた急患搬送マニュアルの策定など搬送体制の確立、軽症者向け施設の確保などに取り組むとした。
県庁で会見した玉城デニー知事は、「引き続き不要不急の外出を厳に慎んでもらいたい。自分と自分の大切な人を守るための取り組みをお願いする」と訴えた。