フェロモンチューブを設置/ハリガネムシ
農薬登録目指し試験/農業研究センター
サトウキビの根部の芽を食い荒らし株の出を阻害しているサキシマカンシャクシコメツキ(ハリガネムシ成虫)の交尾をかく乱する試験で県農業研究センターは13日、城辺下南の畑30㌶にフェロモンチューブを設置した。フェロモンは、雄を引き付けて雌との交尾をさせなくする化学合成物質。2009年から始まった宮古における同試験は来年まで行い、データを基に農薬登録を目指す。
宮古におけるハリガネムシの防除については、「プリンスベイト剤(農薬)」の普及を進めているが、フェロモンによる防除はより効果を高める狙いで行う。
フェロモンチューブの設置には、市役所やJA、製糖会社、農業共済組合の職員らが参加した。
フェロモンを染み込ませたチューブ1本の長さは40㍍。設置本数は60本で、1㌶当たり2本の割合。長さ約50㌢の竹を地面に突き刺し、これにチューブを縛り付けた。
試験は成虫が地上を飛び回り交尾する3月末まで行う。効果は、フェロモントラップ(わな)を下南の試験区と、チューブを張っていない対象区(農研センター宮古島支所圃場)に5個ずつ設置し、成虫の捕獲数を比べる方法で把握する。