休校2週間延長/幼、小、中学校
コロナ感染防止で再度/授業日数、夏休み短縮し確保
市教育委員会(宮國博教育長)は30日、新型コロナウイルス感染防止対策で講じている幼、小、中学校における臨時休業(休校)期間の再延長を決めた。期間は5月7日から2週間程度としている。県教育庁の方針に沿うもので、園児や児童生徒の安全確保を重視して再度の延長に踏み切る。休校の長期化で懸念される授業日数の不足について市教委は、土曜日の登校や夏休みの短縮で対応する考えを表明。宮國教育長は「それが既定路線だ」と述べた。
新型コロナによる休校の延長は2度目。当初は4月7日から同20日までの臨時休校だったが、県内での感染拡大を受けて、同14日に5月6日まで休校期間を延長することを決めていた。
これに従い大型連休明けの7日から学校再開の流れだったが、4月29日夜、県教育庁が県立学校休校の再延長を決定し、同日中に市町村教育委員会に伝えた。
この方針を踏まえて市教委は30日、市役所城辺庁舎で臨時会を開いて市の対応を協議。結論として県教育庁の方針に同調する形で休校の再延長を決めた。
終了後の会見で、市教委は①臨時休校期間を延長し休校期間の終期は改めて通知する②臨時休校中の児童生徒の学習保障は最低限取り組むべき事項について適切に対応する③臨時休校措置は、緊急事態宣言の動向や新型コロナウイルス感染者の発生状況の変化により変更する可能性がある-という方針を発表した。
宮國教育長は「県内の感染者数は少し減少しているようにも見えるが、石垣市でも新たな感染者が増えており、本市にもゴールデンウイーク中の来島者が数多く予想されている」と現状を憂い、「予断を許さない厳しい状況で、宮古地区医師会からも危惧する意見等がある」と休校再延長に踏み切る根拠を挙げた。
その上で学校および保護者に対し「不要不急の外出や島外への旅行を行わないこと、密閉、密集、密接の『3密』を避け、基本的に自宅で過ごすよう改めて周知徹底を図りたい」とした。
ただ、運動不足を解消するジョギングやウオーキングなどは「3密」を避けた形での実践であれば問題ないとの見解を示した。
ただ、ICT教育における情報機器の保有状況は学校間で格差がある。市教委もこの点は認め、「紙媒体を使うなどして対応していきたい」としている。