子ども人口8744人/前年比27人増
上野、2年で200人増加/宮古福祉事務所まとめ
5日は「こどもの日」。県宮古福祉事務所がまとめた2020年3月末の宮古島市の子ども(15歳未満)人口は前年より38人多い8593人、多良間村は同比11人減の151人で、2市村合わせると8744人となった。地区全体では27人増えた。子ども人口は14年から18年まで減少が続いていたが、19年から増加に転じ、20年も前年比で増えた。陸上自衛隊の駐屯地が配備された上野地区の増加が顕著で2年で200人以上増え、リゾート開発が進む伊良部地区も下げ止まった格好だ。ただ、国勢調査を基にした国の推計によると、今後10年間で約1000人減少することが見込まれている。
あすは「こどもの日」
宮古島市の旧市町村別の子ども人口は▽平良6358人▽城辺602人▽下地437人▽上野666人▽伊良部530人-。今年初めて、上野地区の子ども人口が城辺地区を上回った。19年には伊良部地区を上回っていた。
上野地区は19年と比較して74人増え、18年と比較すると209人増えている。地区内に陸上自衛隊の駐屯地の配備が進んだことや、大型のリゾート施設の開発が続いていることで地区内の人口そのものが増えていることが要因と見られている。
伊良部地区は伊良部大橋の開通前までは急激な減少が続いていたが、16年からは減少傾向が鈍化、ここ2年は下げ止まった格好だ。みやこ下地島空港ターミナルの開業やリゾート開発が顕著なことが要因と見られている。
多良間村は前年比で11人減った。200人を超えていた15年と比較すると3割近く減少している。
国立社会保障・人口問題研究所が15年の国勢調査から作成した「日本の地域別将来人口」を基に推計した宮古島市の子ども人口は30年には7468人、多良間村は145人、45年には宮古島市が6243人、多良間村が125人になる見通し。推計によると25年間で地区全体では約2400人の減少を見込んでいる。
宮古地区の子ども人口は1965年当時は3万人を超えていたが、70年には2万4000人まで減った。さらに5年後の75年には2万人を割り込み、2005年には1万人以下になり、その後も減少傾向が続き、ここ数年は8000人台で推移している。
「こどもの日」は、子どもの人格を重んじ、子どもの幸福を図るとともに母に感謝する国民の休日。5日から11日までは「児童福祉週間」。