新型コロナ 県専門家会議、活動再開に向け提言
「段階的な活動再開を」
【那覇支社】政府が緊急事態宣言を延長したことを受け、県は4日夜、南風原町の県医師会館で新型コロナウイルス感染防止対策について議論する県の専門家会議を開いた。会議では県内の社会活動再開に向けた取り組みについて意見交換を行い、「活動再開に向けたロードマップ案」を提言した。今後、同提言を基に県が検討し、最終決定する。
ロードマップ案では、段階的な活動再開に向けて現在の「活動自粛」から「段階的な活動再開」、「活動再開」の3段階を設定。感染経路不明の患者が7日間確認されないことなどを条件に活動自粛から段階的な活動再開に移行する。活動再開については、14日間確認されないことなどを目安とした。
段階が変わるごとに、外出や学校、文化などの活動制限を徐々に緩めていくもので、外出については、活動自粛時は「不要不急の外出自粛」、段階的な活動再開時で「ハイリスク者への面会自粛」、活動再開時は「せきエチケット、手指衛生の推奨」などとしている。
学校は、「休校またはオンライン授業」から、「登校日を設定して少人数授業」、「感染対策を講じて再開」へと移行し、活動再開を目指す。
県の糸数公保健衛生統括監は会議後の会見で「感染状況を見ながら、社会活動を少し緩めて再開し、それでまた感染が広がっていくようであれば、また絞めるという形の共存して対策を組み立てるべきとの提言があった」と説明した。
同専門家会議の委員で中部病院医師の高山義浩氏は、活動再開について「(自粛前の)沖縄の暮らしに完全に戻るということではなく、感染対策を講じた再開。せきエチケットや手指消毒を徹底することなどを含んだ活動再開になる」との見通しを示した。