「新生活様式の定着を」/玉城知事
休業要請、きょう全面解除
【那覇支社】新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、県が一部業態を対象に継続していた休業要請や県民への活動自粛要請が解除されるのを前に20日、玉城デニー知事は県庁で会見し、「社会機能が回復に向かう今は、再燃リスクも抱える。県民一人一人の判断、行動がますます重要になってくる」などと述べ、感染防止を図る「新しい生活様式」の定着を呼び掛けた。
県は、4月22日に7業態を対象として5月6日まで休業要請を実施。ゴールデンウイーク中には要請期間を2週間延長したが、県内の感染が落ち着きを見せたため14日に一部を除き解除していた。同要請は、21日に全面解除される。
玉城知事は、事業者に向けて「感染症拡大予防ガイドラインを策定し、独自の持続的な感染予防対策の徹底をお願いしたい」と呼び掛けた。
また、今後の経済復興に向け「県内、他地区の状況を見つつ、段階的に経済を循環させていく。さらに補正予算を重ね、でき得る支援策を取っていく。マイナスからの立ち上がりなので、できるだけ迅速に支援金を届けるとともに、業界団体との意見交換を踏まえて取り組んでいく」などと強調した。
一方、県をまたぐ渡航については「今月31日まで控えてほしい」と引き続き自粛を求めた。また、離島と沖縄本島間、離島間の移動再開は、離島市町村の意向などを踏まえて慎重に解除の時期を見極める方針を改めて示した。
同日は、経済活動の再開に当たり、国の指針に準拠した「県主催イベント等実施ガイドライン」も発表された。県主催の会議やセミナー、講演会などの実施に際し、密閉・密集・密接の「3密」回避を徹底するなど、感染症予防を持続的に行うための新しい生活様式を取り入れた。
同ガイドラインでは、イベントについて、屋内では「100人以下で収容定数の半分以下の参加人数とする」、屋外では「200人以下で、人と人の距離を十分に確保できる(できるだけ2㍍)」ことを開催の判断基準とした。