申請800件超、支給開始/事業所10万円助成
29日までに400事業所へ/経営支援金 あす受け付け終了
新型コロナウイルスの影響で業績が悪化した事業所1社に一律10万円を給付する市独自の経済対策への申請件数が800件に達している。市は22日から支給を開始しており、29日までには400件以上の事業所の指定口座に振り込みを済ませる予定だ。事業は二つのメニューに分けられ、業種が限定されている「事業者経営支援助成金」の受け付けは25日まで。市が申請漏れがないよう注意を呼び掛けている。もう一つの「中小零細企業助成金」の申請期限は7月31日。
市が独自で発動している経済支援対策で、対象事業所は2000社を想定、総額2億円を投じる。新型コロナ関連の融資を受けている事業所は「中小零細企業助成金」、融資を受けていない事業所については「事業者経営支援助成金」(業種を宿泊、飲食、マリン関係事業所に限定)に分けられている。給付額は、いずれも1社一律10万円。
担当する市観光商工課によると、22日までに二つのメニューを合わせて約800件の申請があった。
内訳は、事業者経営支援助成金が約750件と圧倒的に多い。中小零細企業助成金は70件程度という。事業者経営支援助成金の申請状況を業種別に見ると、飲食関係が約450件と全体の6割を占めている。
この支援助成金の申請受け付けが25日で締め切られる(郵送申請の場合、同日消印は有効)ため、市の担当課が広く市内の事業所に注意を呼び掛けている。
加えて、対象業種の飲食店には弁当などを販売する総菜店も含まれるが、これらの情報が浸透していない現状を危惧。「営業許可証の発行を受けていれば弁当屋も対象になる。申し込みの期日は迫っているが、ぜひ申請を」としている。
申請時の注意点としては営業許可証に記すべき名義が変わっているのに、変更手続きを取らずに申請書を提出している事例が複数あるといい、「名義変更すれば助成金は出せるので対応してほしい」と促した。
同助成金の給付は22日に開始しており、25日からは連日事業者が指定した口座に振り込んでいく。順調にいけば29日までには400件以上、6月初旬には申請全事業所への給付が終えられる見通しだという。
一方、中小零細企業助成金は申請期間が7月31日までと長いため、申請件数は100件未満にとどまっているとみられる。申請に必要な各金融機関の融資証明書の準備に時間を要していることも背景にある。
このため担当課は、金融機関の融資決定後に申請が相次ぐと想定。所定の手続きを済ませ、6月初旬に助成金の支給を開始する。
同事業に関する問い合わせは、市観光商工課(電話73・2690)まで。