4月の稼働率11.76%/島内ホテル
前年同月比、8割減/コロナ影響で観光客激減
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、入域観光客が減少している中、島内ホテルの稼働率も大きく下落。4月は前年同月比約8割減の11・76%にまで落ち込んだ。4月の入域観光客は同9割減の1万793人だったことから、ホテルの稼働率も同様に落ち込んだ。航空便の減便や運休が続いた5月もこの傾向は続きそうだ。観光関係者は「航空会社の減便が6月半ばまで続く。それ以降に期待したい」と話した。
ホテルの稼働率は宮古島観光協会が島内ホテルの14施設を調査している。宿泊可能なベッド数に対する実際の宿泊者数から稼働率を割り出している。民宿などを含めると島内には約9000人が宿泊可能だという。そのうち観光協会は調査に協力する14施設から聞き取っている。リゾートホテルや市街地のホテルなど主な施設は含まれており、合計ベッド数は約3000床。
2019年の14施設の稼働率は平均で60・08%。リゾートホテルの一つは85・31%と高く、他にも80%を超えるホテルが2カ所あった。
20年1月は49・99%で前年実績を4・46ポイント上回った。10ポイント以上上回るホテルもあった。2月は53・68%で前年比で0・68ポイント増とほぼ変わらなかった。3月は新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大きくなり41・97%で前年比で20・40ポイント減と大きく落ち込んだ。
4月は臨時休業に入った施設が多くあり、特に下旬のゴールデンウイーク期間中は、市の「来島自粛」要請などもあり、観光客はほとんど見られなかった。14施設のうち稼働率が20%を上回ったのは2カ所のみで、9カ所が10%台、3カ所は1桁だった。
ホテル関係者は「そもそも営業をしていないので、4月の稼働率はあり得ない水準」とした上で、「6月半ばまではキャンセルの方が多かったが、20日ごろからは予約の方が上回ってきている。が、先は読めない。まだ県が県外からの渡航の自粛を求めているので、それが解除されるまでは厳しいのではないか」と話した。