100年当たりで1・4度上昇/宮古島の平均気温
地球温暖化の影響/気象台 将来予想3度アップ
宮古島地方気象台が地球温暖化について、このほどまとめた「宮古島地方の気候変化と将来予測~」によると、宮古島では平均気温が100年当たりで約1・4度上昇していることが分かった。さらに、このままの状況が続けば、今世紀末には平均気温が約3度上昇すると予想している。地球の温暖化は、各種災害にもつながることから、同気象台では省エネの大切さを訴えている。
平均気温については、1981~2010年までの平良の平年値が23・6度、下地島が24・4度。これが、今世紀後半から末にかけてそれぞれ、平良26・8度、下地島26・6度を見込んでいる
こうした気温の上昇は農林水産物や生き物へも影響を及ぼす恐れがあるとして警鐘を鳴らしている。
また、地球温暖化が進むことで、これまでほとんどなかった猛暑日(最高気温35度以上)が宮古島にも現れるようになり、今世紀末ごろまでには猛暑日の年間日数が約60日になると予想している。
猛暑日の日数は、今世紀後半から末にかけて平良が63日、下地島が56日を見込み、熱中症の危険性が高まるとしている。
そのほかにも、こうした地球温暖化が及ぼす影響としては、大雨の回数が増えるほか、逆に雨が降らない日も増えるとしている。
それに伴い、浸水、土砂災害の増加のほか、逆に渇水のリスクが高まる可能性を予想している。
今世紀末には、1時間降水量50ミリ以上の滝のように降る雨の回数が2倍に。逆に雨が降らない日がこれまでよりも約8日増加すると見込んでいる。
同気象台では「人類が石油や石炭を大量に消費したために、大気中の二酸化炭素などの温室効果ガスが増加して、地球温暖化が進行していると考えられる。一人一人が省エネについて考えることが大切」と呼び掛けている。