19年度は36万円の赤字/宮古食肉センター株主総会
豚熱発生などが要因
宮古食肉センター(小禄博信社長)の第38期定時株主総会が29日、JAおきなわ宮古地区本部で開かれ、2019年度の決算や20年度の事業計画案が承認された。営業報告によると、19年度は36万4000円の赤字だった。要因としてと畜事業は沖縄本島での豚熱(CSF)発生、牛は再肥育生産が無くなったことなどを上げた。
同社は牛、豚、ヤギなどのと畜と販売の事業を展開している。19年度のと畜料は1711万円の計画に対して、実績は1271万円(計画比74・3%)だった。畜種別でみると豚は371万円の計画に対して313万円(同84・4%)、ヤギは247万円に対して196万円(同79・2%)、牛などは1093万円に対して761万円(同69・7%)だった。
20年度の事業計画では▽経営改善に向けた取り組み▽職員の養成▽新規事業に向けた研究調査-を基本方針に据えた。このうち、経営改善に向けた取り組みとして、「と畜頭数の大きな増大は見込めないことからと畜頭数の平準化を図り、と畜経費の節減と効率化」や「牛カット委託料金の見直しなどによる収益の改善」などに取り組む考えを示した。
一方、取締役で宮古島市の下地敏彦市長はと畜頭数の大きな増大は見込めないとの説明に、「食肉センターとしてJAに増頭や施設改修を要請していかなければ今後は厳しい状況になる」と指摘し、対応するよう強く求めた。