輸送体制整う/行政、航空会社が連携
昨年7月、マンゴーの航空貨物が積み残された問題で、県や宮古島市は24日までに、航空会社と協議し、今期産マンゴーの輸送体制を確認した。出荷量は402㌧を予想し、昨期より50㌧以上多い取扱量になるが、航空会社が大型機材や臨時便を活用するほか、貨物会社の協力を受けて航空機への積み込み作業を効率化。出荷用マンゴーのスムーズな輸送に万全を期す。
今期産マンゴーは今月下旬から出荷が始まる。例年より出荷のピークが早くなることが予想されており、6月下旬に最も多い出荷量を見込んでいる。
航空会社の取り組みとしては、日本トランスオーシャン航空(JTA)が出荷ピーク時となる6月下旬に臨時便8便を予定。さらに那覇-宮古の定期便クラスの航空機に比べて3倍の貨物を積める日本航空(JAL)の機材を7月1日から運航させる方向で最終調整に入っている。
臨時便および大型機材の活用でマンゴーの積み込みスペースを拡大する一方、積み荷作業の効率化も図る。
生産者と顧客の直接取引が主となるマンゴーは、ばらの化粧箱出荷が多い。これを航空機に一つ一つ積み込んでいては効率が悪いため、複数の化粧箱をまとめられる「マンゴー小物ボックス」を活用して積み荷時間の大幅な削減を図る。
このような取り組みでスムーズな輸送を実現し、ピーク時における出荷物の積み残しを解消する。天候不良によって航空機が欠航した場合は、空港内にある冷房完備の部屋に保管して品質を保つ。
宮古島産マンゴーの栽培農家は右肩上がりで推移し、出荷量も増加傾向にある。数年のうちには全体の生産量500㌧の達成が見込まれており、輸送体制の確立が喫緊の課題として浮上している。