ワクチン無料接種へ/宮古島市
子どもの髄膜炎を予防/ヒブと肺炎球菌
昨年末に国の3種(子宮頸がん、ヒブ、小児用肺炎球菌)ワクチンの助成が決定したことを受け、宮古島市では子宮頸がんに続きヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種費用も無料で実施することとなった。今月末に予定されている市議会の臨時議会で予算案が提案される。両ワクチンは各医療機関での個別接種を予定しており、現在は宮古地区医師会と調整中。接種スタートは5月か6月ごろを予定している。
両ワクチンは細菌性髄膜炎を予防する。細菌性髄膜炎はHib(ヒブ・インフルエンザ菌b型)や肺炎球菌などの細菌が脳や脊髄を含む髄膜の奥まで入り込んで起こる病気。
細菌性髄膜炎には原因菌があり、ヒブが約6割、肺炎球菌が約3割近くを占めるとされている。 年間1000人近くの子どもが発症し、約5%が死亡、約25%に手足のまひや発達の遅れ、難聴、てんかんなど後遺症がみられるという。
これまで両ワクチンは任意接種で、さらに高額なことから公費での助成が待ち望まれていた。
市福祉保健部健康増進課の豊見山京子課長は「両ワクチンとも子どもの髄膜炎を予防することができる。自己負担はないので宮古島市の子どもたちの命を守るためにもぜひ積極的に接種してほしい」と呼び掛けた。
ヒブワクチンは2~7カ月未満児が4回接種(費用・約3万5000円)、7~12カ月未満が3回接種(同・2万7000円)、1~5歳は1回接種(同・9000円)。
肺炎球菌ワクチンは、2~7カ月未満が4回接種(費用・4万5000円)、7~12カ月未満が3回接種(同・3万4000円)、1~2歳が2回接種(同・2万3000円)、2~5歳が1回接種(同・約1万2000円)となっている。
この費用負担を国、市が行うとし、市の予算はヒブワクチン接種分で2280万円、肺炎球菌ワクチン接種分で3760万円となっている。
接種方法は各医療機関での個別接種を予定し、現在は宮古地区医師会と調整している。成立した予算は来年度へと繰り越し、接種スタートは5月から6月ごろを予定している。
対象者には市から予防接種通知の予診票が送られる。