検査体制構築など要望/新型コロナ感染症対策
市と関連団体が意見交換/取り組みや課題を確認
市新型コロナ感染症対策に関する意見交換会が22日、市平良保健センターで開かれた。市や医療、経済、福祉、学校、観光関連団体の関係者らが一堂に会し、各団体が取り組んでいる感染症対策や課題などを紹介するとともに、今後に向けて意見を交わした。また、同日から県が宮古空港に設置した旅行者専用相談センター沖縄(TACO)分室での対応についても説明を受けた。
冒頭、下地敏彦市長は「多くの観光客が宮古島に訪れると考えられる。来島する人が感染症対策をしっかりとしながら過ごしてもらうための取り組みと、また、市民が新しい生活様式になじみ、新型コロナウイルス感染症を発生させない取り組みという相反する二つの課題に取り組んでいかなければならない。それぞれの分野での意見をもらいながら今後を考えていきたい」とあいさつした。
会では事務局がTACO分室の対応基本スキームについて説明した。その中で、参加者から「TACO分室で発熱が関知された対象者にPCR検査を実施する前に、抗原検査を実施した方うがよいのではないか」との意見が挙がった。
これに宮古病院の本永英治院長は「コールセンターから連絡があった場合、疑いが強い場合はPCR検査を実施するが、そうでない場合は抗原検査を実施する。抗原検査はすぐに結果が分かるので症状がなければ経過観察とする」と答えた。
このほか、感染症対策として▽検温チェック▽マスク、手袋の着用と備蓄▽3密を考慮しての座席の配置ーなどがほとんどの団体で取り組まれていることが紹介された。一方、課題としてホテル業代表から「宿泊客がチェックイン時に37・5度以上の熱があった場合の案内対応が難しい」との意見が挙がった。
地区薬剤師会は「PCR検査または抗原検査の拡充や行政、保健所、県立病院、医師会との検査体制(クラスター発生を考慮し1日100~200の検査実施)を構築する」といった対応を市に求めた。
市では今後も各関係団体との意見交換を重ねる考えで、挙がった意見を踏まえて今後どういった対応ができるのかを検討していく方針。