6月は前年比7割減/島内ホテル稼働率
やや持ち直すも18%と低迷
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、入域観光客が減少し、島内ホテルの稼働率も低迷している。6月は前年同月比7割減の18・07%にまで落ち込んでいる。航空便の減便や運休が続いた5月に比べ、6月は下旬に全都道府県で緊急事態宣言が解除され、県境移動の自粛が緩和されたことから、観光客が増えきた。ホテルの稼働率も5月から15ポイントほど持ち直したが、新型コロナ影響前と比べると「低空飛行」のまま。7月に入ってからの新型コロナ感染者の増加を見ると先行きは不透明だ。
ホテルの稼働率は宮古島観光協会が島内ホテルの14施設を調査している。宿泊可能なベッド数に対する実際の宿泊者数から稼働率を割り出している。民宿などを含めると島内には約9000人が宿泊可能だという。そのうち観光協会は調査に協力する14施設から聞き取っている。リゾートホテルや市街地のホテルなど主な施設は含まれており、ベッド数は約3000床。
6月は19日に県境移動の自粛が解除されたことから航空便の減便が徐々に回復、伴ってホテルの稼働率もわずかに持ち直した。しかし3割を超えたのは4施設のみ。島内最大規模のリゾート施設と市街地の中規模2施設は1割に満たなかった。
今後の見通しについてホテル関係者は「予約自体は戻りつつあるが、東京などで感染者が増えていることが大きな懸念材料。観光客に来てほしいが、複雑な心境」と話した。
今年のホテル稼働率は1月が49・99%で前年実績を4・46ポイント上回った。10ポイント以上上回るホテルもあった。2月は53・68%で前年比で0・68ポイント増とほぼ変わらなかった。3月は新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大きくなり41・97%で前年比で20・40ポイント減。4月は前年比で51・79ポイント減の11・76%と大きく落ち込んだ。5月はさらに落ち込み1桁の4・22%だった。
5月は、4月から臨時休業に入っていた施設がそのまま1カ月間休業した施設もあった。調査している14施設のうち6施設が全休だった。大型のリゾートホテルも全休だった。稼働率が出せた施設でも4施設が1桁で、20%を超えたのは1施設のみだった。