宮古島市で初確認/新型コロナ
宮古病院の20代女性職員/沖縄本島滞在後に発症
【那覇支社】県は29日、県立宮古病院に勤務する女性職員(20代)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。宮古島市で新型コロナの感染者が確認されるのは初めて。この女性職員に関する接触者は同僚19人、患者2人で、PCR検査を実施している。宮古病院の診療体制について、県は「院内で対策本部を立ち上げ、手術の延期、病棟の再編成等を行った上で、診療を継続する」とした。
この女性職員は、23日から26日にかけて沖縄本島の那覇市内に滞在した。帰島後の27日、午前中は県立宮古病院でマスクを着用して勤務。同日昼前から体調不良を感じたため、午後に帰宅したが、夕方から発熱が見られたという。28日に抗原検査を行い、陽性が判明した。現在、県内の指定医療機関に入院しているという。
県病院事業局の我那覇仁局長は29日、県庁で会見し、「本日、宮古病院の院長とも話をしたが、県立病院の職員は患者とも接触する人がいるので、きちっと院内で感染病対策をしっかり徹底する。院内の消毒や、保健所による追跡調査をするという方向で対応していきたい」と強調した。
今後について、我那覇局長は「宮古病院の感染症の病床は、隔離室が3床となっているが、このほかに結核の病床やICU(集中治療室)がある。今後、(感染が)発生した場合については、病院の方でも対策を考えているので、患者に応じて対応していきたい」と語った。
宮古・八重山と沖縄本島間の移動について、保健医療部の糸数公保健衛生統括監は「現在、市町村と県担当部局が調整している」と述べるにとどめた。県は30日にも再び対策本部会議を開催する方針で、宮古、八重山と本島間の移動制限についても議論される見通し。