マスク50万枚 観光客に配布へ/消毒液は2万リットル手配
感染防止対策の徹底図る/コロナ初確認受け宮古島観光協
宮古島市における新型コロナウイルスの感染確認を受け、宮古島観光協会(会長・下地敏彦市長)は30日午後、同協会事務所で会見を開き、204社の会員企業に限らず、すべての観光関連事業所に感染防止対策の徹底を呼び掛けた。具体的には宮古島リカバリープロジェクト委員会作成の感染対策ガイドラインの実践を訴えた。併せて観光客を中心に配る50万枚のマスクや、事業所に置く消毒液(アルコール)2万リットルを手配したことも報告した。8月中旬には配布を始める。
観光協会は29日の臨時総会で感染防止対策の徹底を確認しているが、宮古島市における新型コロナ感染初確認を受けて急きょ記者会見を設定した。吉井良介会長代行をはじめとする役員および理事が出席。会員企業のみならず、市内全事業所を対象に、改めて感染防止対策の徹底を促した。
冒頭あいさつで吉井会長代行は「残念ながら宮古島において初のコロナウイルス感染者が確認された。広がりがないことを願う」と話した。その上で、「これ以上は感染しない、させないことを徹底しなければならない。安全、安心がキーワードだ」と強調した。
具体的には、①職場における感染リスクをできるだけ低下させる②症状のある観光客に適切な医療を提供する③職員の健康管理を徹底し、早期に感染を把握する④地域住民と観光客との接点をできるだけ減らす⑤事業所ごとの自発的な取り組みを促進・支援する-ことを基本方針に据える感染対策ガイドラインを順守するよう呼び掛けた。
引き続き市から委託を受けて実施する観光リカバリープロジェクト推進事業の概要を発表した。感染防止対策を講じながら観光需要の回復を狙う事業だ。
マスクは計50万枚を用意した。空港で観光客に手渡すほか、宿泊施設や飲食店など観光関連の事業所にも配布する。消毒液は20リットル入りを1000ケース手配した。マスクケースも用意するほか、関連ポスターの掲示も事業所に求める。
ただし、マスクや消毒液の配布に当たっては適切な感染防止対策を取っている事業所を優先する。8月中旬には配布を始める。
吉井会長代行は「感染防止対策については観光協会が先頭に立ってやっていきたい」と意欲を語った。
マスク配布について砂川靖夫副会長は「空港に降りたらマスクを取りたくなると思うが、『これが大事なんです』と訴える活動を続けたい」と決意した。根間靖副会長も「(マスクの着用は)継続して訴えていかなければならない。それが宮古島の中でも浸透してきている」と話し、島全体で取り組む対策を内外に示すことの重要性を説いた。