感染拡大、病床数懸念/市長「現段階で十分対応」
ホテル借り上げ、相談室開設へ/新型コロナ
宮古島市における新型コロナウイルス感染者が4日の時点で20人に達し、医療機関にかかる負担感の増大が懸念される。下地敏彦市長は同日の会見で、感染者は宮古病院に入院、あるいは入院を調整中と発表。現段階では「十分対応できている」としたが、感染が拡大した場合の病床数については懸念を残す。ただ、軽症者が使うホテルの借り上げはめどはついたという。市は6日、新型コロナに関する電話相談室を開設する。
宮古病院の感染症用の病床はICUを含めて7床だが、ここまでの感染者の合計はこれを優に上回る。
現状は病棟再編等で病床を確保しているが、感染が広がれば院内で病床を確保できる保証はない。
この事態に対応するのがホテルの借り上げだ。下地市長によると、「ホテル1棟を借り上げるというところまでは分かっている」などと報告した。近いうちに県が借り上げる方向で調整が進んでいるという。
感染の広がりを受け、市は市役所内に新型コロナウイルス感染症に関する電話相談室を設置する。6日から運用を始める。宮古保健所と連携して市民の問い合わせや相談に応じる。
市役所平良庁舎で開いた会見で下地市長は「クラスターを含む15人の感染者が確認された。感染が疑われる濃厚接触者の数も増えることが予想される」と現状と今後の見通しを示した。
その上で「市民の皆さまにおいては、可能な限り外出を控え、島外への渡航も必要最小限にとどめ、マスクの着用や手指消毒、3密の回避など感染防止策を徹底してほしい」と述べた。
加えて、「冷静に落ち着いて行動し、感染が心配な場合は、沖縄県のコールセンターや今後設置される市の電話相談室に問い合わせてほしい」と話した。
観光客に対しても「県外からの渡航については慎重に判断を」などと話し、同様にマスク着用など感染防止対策の徹底を求めた。