うがい薬、店頭から消える/市内ドラッグストア
「コロナに効果」で「完売」の張り紙
ある成分を含んだ「うがい薬」が新型コロナウイルスに効果があるとの情報を受けて、全国的にこの成分を含んだ商品が完売、品薄状態になっている。宮古でも島内のドラッグストアから同成分を含む「うがい薬」が軒並み品切れ状態となり、5日までに多くの店舗に「完売」「品切れ」の紙が張り出された。
これは4日に行われた大阪府の吉村洋文知事の会見で「ポビドンヨード」成分を含むうがい薬が新型コロナウイルスに効果があるとする研究成果を発表したことを受けて、この情報がインターネット交流サイト(SNS)などで一気に拡散。宮古でも同日中に多くのドラッグストアから同成分を含む商品が完売となったようだ。
あるドラッグストアは「3日まではそれほど売れていなかったが4日の吉村知事の会見後、一気に商品が売れて店頭から無くなった。電話もひっきりなしにかかってきて業務にも支障を来して大変だった」と話した。
以前、マスクや消毒液の品切れ状態が続いた時と同様に、今回も商品を購入できない一部の客がスタッフに対して不満をぶつけるケースもあることから、店側では冷静な対応を求めている。
一部の店舗の張り紙には、うがい薬の品切れを告知するとともに、一部の客が商品やお金を投げ渡す行為があることを訴えて冷静な対応を求めた。
この店舗の店長は「以前にもマスクや消毒液が品切れ状態の時にスタッフに対して心ない中傷があった。今回は、宮古でも感染者が発生したこともあり、不安から感情的になっている部分もあると思う」と話した。
そのほか、以前に客からの中傷があることを示した張り紙がマスコミで取り上げられたことについて「あのときは本当にありがたかった。客から逆に『頑張ってほしい』との励ましの声が多くなってとてもうれしかった。私たちもできるだけ早く多くの方に平等に商品を提供できるよう頑張るので、島民と一緒にこの厳しい状況を乗り越えていきたい」と話した。