ビデンスピローサで特許/むさしのイミュニティーグループ
ALSなど治療に期待
【那覇支社】むさしのイミュニティーグループ(吉田八束代表)はこのほど、宮古島で栽培したビデンス・ピローサのエキスで神経変性疾患治療薬の特許を取得したと発表した。同グループは「筋萎縮性側索硬化症(ALS)だけでなく、パーキンソン病やアルツハイマー病にも応用できる可能性がある」としている。
マウスを使ったALSに対する延命効果は、症状発症後に投与した場合、これまで治療薬として認可されているリルゾールが3・0日、エダラボンが2・2日なのに対し、宮古島ビデンス・ピローサエキスでは13・5日と高い効果を示したという。
また、ALSやパーキンソン病、アルツハイマー病など神経変性疾患でみられるアストロサイト、ミクログリアといったグリア細胞の増加を抑制する効果も確認され、同グループは「神経変性疾患全般に作用する可能性があることを示された」としている。
今後について、同グループと共同研究した日本大学薬学部の小菅康弘准教授は「ALSの治療薬や改善薬として『あり』だと思っている。特許取得を武器に、臨床試験や製薬会社と協力して治療薬にしていきたい」と強調した。
吉田代表は「社員全員で、宮古島の地域振興をやろうと取り組んでいる。宮古の経済が少しでも良くなり、宮古に若手が定着する産業を作っていきたい」と語った。