ビーチにマスク姿/新型コロナ
感染発生で一気に増加/観光客、開放感と緊張感
新型コロナウイルスの感染者が7月末に島内で初めて確認され、さらに一部の店舗でクラスター(感染者集団)も発生するなど、島内の雰囲気は一気に緊張感が高まっている。そうした中、未発生時ほとんどマスク姿が見られなかったビーチの観光客にもマスク姿が増えている。感染者「ゼロ」の南国・宮古島に開放感を求めて訪れた人たちは一転して、島内感染に不安を感じながらの滞在となっている。
下地与那覇の前浜ビーチには8日午前、青空の下で輝く「宮古ブルー」の海を楽しむ人たちの歓声が響いた。
しかし、2週間前の週末と大きく違うのは、海水浴客やビーチで過ごす人たちにマスク姿が増えていることだ。
同ビーチでレジャー用具のレンタルなどを行っている業者のスタッフに話を聞くと「島内で発生する前は砂浜でマスク姿はほとんどいなかったけど、発生してからは一気に増えている。また、ここ数日は訪れる人もかなり減っている」と話した。
東京から訪れたという30代のカップルは「宮古島でも増えているのは知っていたので、不安はあった。今回は宮古島の海を見て楽しむだけなので感染は大丈夫かなと思う」と話した。
名古屋から訪れたという男性は「正直、来島するのに不安はあったがキャンセル料のことを考えると静かに島を楽しむだけにしようと思って訪れた。滞在期間中は常にマスクを着用して人込みに行かないようしたい」と不安げに話した。
島内で感染者が発生する前までは、観光客が増えていることに多くの島民が不安を感じていたが、現在では迎え入れる側だけでなく、訪れる側も不安と緊張感を感じながらの観光を強いられている。