情報は本庁一元化/新型コロナで県担当課
圏域独自発表は「検討中」
先島間で生じている新型コロナウイルス関連の情報格差をめぐり、県保健医療部地域保健課は19日、情報の管理と発信は本庁で一元化するという従来の見解を示し、原則に従う宮古保健所の対応を支持した。一方で八重山管内の県出先機関が独自の判断で情報を発信している現状を認め、地域性も考慮しつつ「(情報提供の在り方については)検討をしている」とした。
県地域保健課の担当者が電話取材に応じた。宮古管内において、県の出先機関で構成する新型コロナ対策宮古地方本部独自の情報発信がないことに関し、「本来は本庁で一元化するのが本当であって、宮古保健所のやり方が間違っているわけではない」と話した。
本庁が情報管理の一元化を指示し、それに宮古保健所などの出先機関が従っているとの認識を示した。
情報一元化の理由として個人情報保護や保健所業務の円滑化を挙げ、「陽性者の個人情報保護とかの観点からどうしても慎重にならざるを得ない」とした。
また、「窓口をたくさん設けてしまうと、食い違いが出てしまうとか、そういのが一番怖い」ということも理由の一つとした。
一方で、八重山の県出先機関が独自発表を行っている現状を認め、「市との関係性もある」と石垣市と八重山保健所、八重山事務所の関係性に触れた。「市の意向もくんでのことではないかと思う」という。
宮古島市や同市議会も県に要請している点を指摘すると、宮古島市に限らず他市町村からも同様の要請があるといい、「濃淡をつけるわけにもいかないので、情報提供の在り方は検討をしている」と返答した。
新型コロナの情報発信をめぐっては、本庁管理に委ねる宮古保健所に対し、八重山は保健所や八重山事務所が独自の判断でPCR検査の結果やクラスター(感染者集団)に関する情報を発信しており、同じ先島諸島にあって、情報の管理に大きな違いが生じている。