海や港に大量の赤土/台風8号
大雨で海面染まる
23日に接近した台風8号による大雨で、各地の海や港で大量の赤土流出が確認された。下地の与那覇湾や川満漁港、城辺の浦底漁港などの海面は広範囲にわたって赤く染まった。赤土の流出問題は市など関係機関が対策を講じているが、23日のような大雨になった場合は事実上打つ手はなく、流出を防げないのが現状だ。
今回の台風に伴う降り始めからの雨量は城辺新城で308・0ミリ、平良下里で231・0ミリを観測。この大雨で発生した強い水流が畑や原野の表土を削り、それが各地の排水路を通るなどして周辺の海に流れ出ているものとみられる。
下地の与那覇湾には長時間にわたって赤土が流れ込み、周辺の海面が真っ赤に染まっていた。川満漁港内の海面も同様だった。
浦底漁港周辺海域や平良西原の大浦湾などでも赤土の流出が確認された。
市の農林水産部も各地で赤土の流出を確認したという。本紙取材に松原清光部長は「沈砂池の新設や排水環境の再整備等で土の流出を極力抑える対策を講じていきたい」と話した。
また、畑の周辺に植物を植えるグリーンベルトの重要性を説き、「表土を流さない取り組みがとても大切になる」と話し、農家の流出対策に期待を込めた。