県専門家会議、緊急事態宣言の延長で一致
知事、きょう対策本部会議で判断へ
【那覇支社】新型コロナウイルスに関して医療関係者などで構成する県専門家会議は27日夜、南風原町の県医師会で第11回会合を開催し、29日に期限を迎える県の緊急事態宣言について期間を延長すべきとの見解で一致した。専門家会議の意見は、28日に緊急事態宣言の延長の是非を議論する県対策本部会議に提出される。
県専門家会議の終了後に会見した保健医療部の糸数公保健衛生統括監は、「座長が意見を集約したところ、全員が緊急事態宣言は医学的に見て延長すべきだとのことだった。何人かの先生は、最低でも旧盆の期間は感染が拡大しないかどうかを確認し、県民に感染につながる行動を抑えてもらうため解除すべきではないという意見だった。中には、2週間程度延長すべきとのコメントもあった」と語った。
会見に同席した県立中部病院医師の高山義浩氏によれば、会議では①旧盆による世代間の交流で流行が発生するリスクがある、②現時点でまだ多数の患者が入院し、重症者も約15人いて病床が逼迫(ひっぱく)している。再流行が起きた場合には医療体制が持ちこたえらない可能性がある、③検査体制は拡充されているが、まだまだ流れを良くする余地がある―などの意見が出たという。
保健医療部の大城玲子部長は、「28日の対策本部会議では、専門家会議の意見も報告される。経済や生活のことも踏まえ、総合的に協議がなされることになる」と語った。