0・91倍で下げ幅最大/7月有効求人倍率
前年同月比5カ月連続低下
宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古、阿部祐士所長)は4日、管内の2020年7月の雇用の動きを発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響が顕著に表れており、有効求人倍率は0・91倍で前年同月比0・78ポイント低下、統計上過去最大の下げ幅となった。事業主都合の離職も増加傾向にあり、管内の雇用情勢は厳しさを増している。
有効求人倍率は、仕事を探す人1人に対して何件の求人があるのかを示す数値だ。宮古管内の倍率は前年同月と比べて5カ月連続で低下している。正社員の有効求人倍率も0・58倍で同比0・47ポイント低下した。
月間有効求人数は914人で、前年同月と比べて508人も減少した。新規求人は355人で同比115人の減。産業別で見ると宿泊業・飲食サービス業での落ち込み(51・1%減)が大きい。卸売・小売業も同比60%以上減った。
一方の月間有効求職者数は1007人で同比165人増えた。求人が減り、求職者が増えるという雇用環境が浮き彫りとなった。
雇用情勢を映す雇用保険資格喪失者は、前年7月の228人に対して今年7月は263人だった。このうち事業主都合は前年の4人に対して今年は61人と大幅に増加した。比例して失業給付受給資格決定件数も前年同月より増えている。
7月の雇用について阿部所長は「ほとんどがコロナの影響になる」との分析結果を示し、「非自発的な離職者も増えている」などと厳しい現状を指摘した。
ただ、宮古島市で初の感染者が確認されて以降失速していた求人が、8月後半に入って持ち直しの動きが見られるという。秋の大型連休に位置付けられる「シルバーウィーク」の集客を見込んだ関連事業者の求人拡大が期待される。