医療従事者に慰労金5万円/市コロナ対策
福祉関係者にも支給/総額2億2400万円を予算化
新型コロナウイルス感染症対策の最前線に立つ医療従事者を支援しようと、宮古島市が島内の医療機関で働く職員に対し、1人5万円の慰労金を支給する。保育所や介護サービスの事業所等で働く福祉分野の関係者にも同額を給付する。事前調査で把握している支給対象者は4480人で支給総額は2億2400万円。関連予算を9日開会の市議会9月定例会に提出し、承認を得て支給手続きに入る。
新型コロナの感染リスクにさらされながら業務に当たる医療従事者らに市独自の慰労金を支給する。国が6月30日まで実施した同種の事業を踏襲し、心身に大きな負担が掛かる中で使命感を持って業務に従事している職員を支援する。
市に住所を有し、7月以降に島内の医療機関で5日以上勤務した職員が対象となる。従事する業務の内容によって給付額に差異を設ける形は取らず、1人一律5万円に設定した。
現時点での支給対象者は1595人。支給総額は7975万円を見込む。
一方、保育所や認定こども園、放課後児童クラブ等の918人に加え、事業継続支援として障害福祉サービス事業所・施設、介護サービス事業所・施設で働く計1967人にもそれぞれ5万円を支給する。この分野においては計1億4425万円を予算化した。
これらの予算は9日開会の市議会9月定例会に提出され、承認を得て支給の手続きに入る。具体的には10月から各施設単位で申請を受け付け、審査後に順次支給するという流れだ。
医療関係者への慰労金支給について市健康増進課の仲宗根美佐子課長は「医療機関で働く皆さんは、心身の負担を抱えながら業務に当たり疲れ切っている」と現状に触れて医療関係者に感謝を込めた。「そんな医療従事者の方々にしてあげられることは何かと検討を重ねてきた」と話した。
福祉分野に関しては下地律子福祉部長が「それぞれ心身共に疲れ切った状態で仕事に当たっている。とても気を遣っていて、クラスター(感染者集団)などが発生しないように毎日ぴりぴりした環境の中で働いている」と現場で働く職員の心情をおもんぱかり、支援の必要性に理解を求めた。