島内修学旅行に移行 小中校/コロナ禍で新しい形態に
新型コロナウイルス感染症対策として、修学旅行先を島内に振り替える小中学校が相次いでいる。北小学校は16日から実施し、17日は上野宮国にあるホテルブリーズベイマリーナに移動。夕飯はでバーベキューに舌鼓を打ち、そのまま宿泊してリゾート気分を味わった。今年度このホテルで宿泊する小中学校は17日現在、10校で、約600人を予定している。コロナ禍の新しい修学旅行の形として注目を集めそうだ。
小学校の修学旅行は、例年なら沖縄本島で実施される。中学校は九州地方という一定の基準がある。
この基準が今年度は当てはまらない。新型コロナの影響で島外への渡航を懸念する声が大きいためだ。
現状を踏まえて市教育委員会は基準を弾力化。8月27日に開いた定例会で島内での旅行を推奨する提言内容をまとめ、9月1日付で各校に通知している。
この流れを受けて目的地を島内に振り替える学校が相次いだ。同ホテルによると、17日時点で小中学校は10校の宿泊が予定されているという。
島内実施を決めた北小学校の砂川靖夫校長は「子どもたちは宮古島の良さを改めて実感して楽しんでいる」。
笑顔でバーベキューを楽しんでいた前宇根底るかさんは「友達と一緒にたくさん遊べて楽しい」とそれぞれ話した。
受け入れる同ホテルの仲田達志総支配人は「普段は地元のホテルに泊まることはないと思うので、子どもたちの思い出づくりになれば」と語った。
子どもたちを新型コロナの感染リスクにさらさないよう腐心した末に見いだした島内での修学旅行。コロナ禍で島外に出られない子どもたちのために、各校とも工夫を凝らした旅程を用意するなどして思い出づくりをサポートしている。