オンライン面会で笑顔/入所者と家族が「再会」
パソコンで三者会談/宮古厚生園
特別養護老人ホーム宮古厚生園(平良洋治園長)は22日、試験導入中のオンライン面会システムで初の三者会談を行った。新型コロナウイルスの影響によって面会禁止となっている中、インターネットを通じて入所者と家族の面会を支援。入所者、島内家族、島外家族が会話を楽しみながら久しぶりの「再会」を喜んだ。
入所者の平良恵良さん(91)とオンライン面会するため、二女の仲宗根幸子さん、四女の平良悦子さん、三男嫁の平良京子さんが施設を訪れた。沖縄本島からは四男と孫3人が参加した。
パソコンの画面に恵良さんの姿が映ると、家族らは画面に手を振りながら「敬老の日、おめでとう」などと祝福の言葉を贈った。
孫3人が学生生活を報告したり、「今度、宮古に遊びに行くね」などと声を掛けたりすると、恵良さんは満面の笑みで応えていた。
オンライン面会後、仲宗根さんは「うれしかった。2カ月も会ってないので心配していたが、元気そうだったので良かった。日ごろの生活を支え、このような機会を与えてくれた厚生園の職員の皆さんに感謝したい」と話した。
同園生活相談員の池村祐紀さんは「家族の顔を見ると、普段の笑顔から1段階うれしさが増した表情になっていた。普段通り会える日が早く来ることを願っている」と語った。
21日は「敬老の日」。例年ならば入所者の家族が施設を訪れ、祝福する光景が見られるが、今年は多くの施設で面会禁止が継続している。
同園では、情報通信技術(ICT)を活用して入所者と家族の面会を実現しようと、6月ごろから準備を進めていた。本格稼働は10月1日の予定。
オンライン面会は、入所者の家族が園に訪れた場合は、隣接する事務所で実施する。自宅に通信環境が整っている場合は、自宅からでも可能という。