キャッシュレス普及へ/市の促進事業
きょうから受付開始/決済手数料 最大4カ月分無料
キャッシュレスを促進する市の決済手数料支援助成金事業の申請受け付けが1日から始まる。指定された金融機関の決済端末を導入した事業者を対象に、最大4カ月分の手数料が実質無料になる制度だ。市は諸外国で急伸するキャッシュレスの普及を図り、決済の効率化とインバウンド需要に対応した消費地の確立を目指す。非接触型決済の導入による新型コロナウイルス感染防止対策も兼ねる。
キャッシュレスは諸外国で急速に普及している。経産省によると、主要各国の決済比率は40~60%台に達している。対する国内は約20%にとどまるという。
こういった現状を踏まえてキャッシュレスの促進を事業化した。7月には琉球銀行、沖縄銀行、沖縄海邦銀行とキャッシュレス連携協定を結び、脱現金化の動きを本格化させている。
市が実施する決済手数料助成事業は、先に挙げた金融機関のキャッシュレス決済端末を導入した事業者が対象となる。今年9月から2021年2月の決済手数料のうち、最大で4カ月分が実質無料になる。端末を追加したり、変更したりした場合も対象に含む。
事業費は2400万円を投じる。国の新型コロナ感染症対応地方創生臨時交付金を活用して予算化した。
事業の利用を希望する事業者は、キャッシュレス決済端末を導入の上、申請書兼請求書を提出する。端末を導入したことや決済手数料の金額が確認できる領収書などの書類のほか、振り込み用通帳の口座番号および名義人が分かるページの写しも併せて準備する。
募集要項および申請書類は、市のホームページからダウンロードできる。
提出先は、市役所平良第2庁舎内にある市観光商工部観光商工課(電話73・2690)。21年1月以降は平良西里1140番地に建設中の新庁舎となる。提出の方法は郵送に限る。
同課は「キャッシュレス化の波は大きくなる。この機会に導入してほしい」と呼び掛ける。「若い世代を中心に現金を持ち歩かない人が増えてきている」と指摘し、「売り上げの機会を逃さないためにも導入を検討してほしい。インバウンド需要が戻った時にも必要になってくると思う」と事業の積極活用を促した。