航空路線開設へ連携/海と山の資源活用
現地訪問し魅力を発信/宮古、松本JC
下地島空港と長野県松本市の信州まつもと空港間で新路線の就航を目指す松本青年会議所(松本JC)の地域活性化事業で、宮古青年会議所(宮古JC)と宮古島商工会議所青年部(YEG)のメンバーが5日から松本市を訪ね、観光地を巡りながら現地のJCメンバーと交流を深めた。それぞれ両市に不足する観光資源を共有し、海と山を相互に補完し合う旅の提案で新しい需要の喚起に努めていくことを確認した。(同行取材・山下誠)
この事業は、新路線の就航に向けて両市の機運を盛り上げることが狙いだ。松本JCが長野県の地域発元気づくり支援金を活用して実施している。松本市がある長野県には海、宮古島には壮大な山がない。こうした観光資源を相互に補完するため、双方が現地を訪ねて情報を発信し、新しい観光需要を掘り起こす。
今回は、松本JCが3~5日にかけて宮古島市を訪問、宮古JCは5日から7日まで松本市を訪ねた。
宮古側の参加者はJCの多宇陽祐理事長と具志堅貴昭専務理事、YEGの仲宗根清二直前会長、村本静YEG未来創造委員会副委員長の4人。全国各地から観光客が訪れる上高地や松本城を巡り、宮古島にはない雄大な自然と国宝・松本城の文化遺産に触れた。
上高地では面前に広がる穂高連峰を堪能し、宮古島では見ることができない圧倒的な「山」の迫力と魅力を余すことなく体感した。
優れた築城技術を今に伝える松本城では、その文化的価値の大きさと歴史的建造物を市全体で見守る姿勢を目の当たりにした。
このほか現地のJCメンバーから盛大なもてなしを受けた。懇親会にはJCや商工会議所青年部、市議会議員、市役所職員も駆け付け、交流促進に伴う目的の達成に期待感を示した。
訪問を終え宮古JC多宇理事長は「思っていた以上に素晴らしかった」と感想を話し、「どれもこれも宮古では味わえない体験ばかりだった。これをきちんと持ち帰り、広く伝えていくことが私たちの使命だ」と松本市の魅力発信に全力で取り組むことを約束した。
一方、松本JCの小林篤史理事長は「それぞれで地域の魅力を発信し、お互いにとって憧れの街になるように運動を一層広げていきたい」と意気込んだ。