「サシバを守ろう」/児童生徒が保護PR
合同パトロール出発式/伊良部島
2020年度サシバ保護合同パトロールの出発式(主催・市環境衛生課)が7日、市役所伊良部庁舎前で行われた。市や県、宮古野鳥の会、伊良部島の児童生徒たちが参加。サシバを保護することの重要性を再確認し、「サシバを守ろう」と呼び掛けた。保護パトロールと飛来数調査は8~21日の期間に実施される。
出発式で市生活環境部の垣花和彦部長は「サシバは生息環境の変化と密猟などによって、絶滅危惧種に指定される厳しい状況にある。サシバがいつまでも宮古島の空を舞えるようパトロールを通じて、保護の取り組みを地域に呼び掛けよう」と語った。
県自然保護課の比嘉貢課長(代読)は「この取り組みは関係者の協力で48年目を迎える。県としてもこの素晴らしい自然環境を次世代に引き継ぐために、各種施策を推進したい」と述べた。
決意表明では伊良部島小学校の半場おはなさん(5年)が「サシバが安心して通過できる伊良部島をつくるため、地域全体と協力して環境保全に取り組まなければならない。『サシバは島の宝、サシバを守ろう』の言葉を胸に保護活動に頑張りたい」と述べた。
宮古野鳥の会の仲地邦博会長は、この日だけで約4000羽の飛来を確認したことを報告し、「近年にない数で素晴らしいことだ」と強調。出発式の間も上空を悠然と舞うサシバの姿が見られた。
出発式後、宮古島警察署のパトカーと市の広報車などで、サシバ保護や鳥獣保護思想の啓蒙(けいもう)パレードに出発した。
保護パトロールは伊良部島内、宮古島内の主な飛来地区を対象に宮古島署などと連携して行う。
飛来数調査は市役所伊良部庁舎の屋上で、野鳥の会や伊良部島の小中高生たちが協力して実施する。