現職下地氏が正式表明/来年市長選
4期目を目指し出馬/「市政の総仕上げ」と決意
任期満了に伴う来年1月17日投開票の宮古島市長選挙で保守系無所属の現職下地敏彦氏(74)が8日、「私の市政の総仕上げと市政発展のため出馬を決意した」と正式に表明した。出馬会見は多くの支持者らが見守り、4期目に向けて気勢を上げた。下地氏は選挙の焦点として「新型コロナ対策と経済振興」を挙げた。また政党への推薦や支持の要請について「今後、後援会と検討する」と述べた。
JAおきなわ宮古地区本部で行われた出馬会見には100人を超える支持者らが集まり、後援会長に就いた下地義治氏、下地康教県議、西銘恒三郎衆院議員、市議会保守系議員らが同席した。
下地氏は「これまで市民の負託を受け行政改革をはじめ、産業振興、教育の充実、子育て支援などの施策を推進し、地域の均衡ある発展を実現するため取り組んできた」と述べた上で、3期の実績を強調した。
1期目は破綻寸前の市財政を改善させ、より安定した財政基盤を確立。2期目は図書館と公民館の複合施設の市未来創造センター、新ごみ処理施設などの整備。3期目は国際クルーズ拠点化に向けた平良港の整備、下地島空港を活用した観光振興、伊良部小中一貫校の開校、子育てに係る施策などを挙げた。
4期目に向けては市総合庁舎を核とした新しいまちづくり、新型コロナの感染拡大防止と地域経済の活性化を挙げ、「国や県の対策事業と協調し、市独自の取り組みも推進し、市民生活の安全安心の確保、地域経済の安定と活力の回復に取り組む」とした。
会見では下地後援会長、下地県議、西銘衆院議員らがマイクを握り、支持を呼び掛けた。西銘衆院議員は「コロナ禍で厳しい状況にある中で、経済との両立というかじ取りをできるのは下地氏以外にはいない」と呼び掛けた。会場には前回立候補し、今年6月の県議選では落選した保守系前職を支持した市議も顔を見せ、市議会与党議員団の佐久本洋介会長は「市長選挙で保守系議員が一つになって闘うのは今回が初めてだ」と広がりをアピールした。
下地 敏彦氏(しもじ・としひこ)1945(昭和20)年12月10日生まれ。74歳。市平良下里出身。琉球大卒。県宮古支庁長、城辺町助役、県漁連会長などを経て、2009年宮古島市長初当選。現在3期目。