住民のたらい回し解消へ/市「総合窓口」導入向け準備
来年1月稼働予定 手続きの簡素化図る
宮古島市では、庁舎内での各種申請等に関する手続きの簡素化を目的に、市民課を基点にした「総合窓口」機能の導入に向けた作業を急ピッチで進めている。来年1月に新庁舎に移転した際に同機能を稼働させる予定。これにより新庁舎では、より効率的な行政サービスが可能となり、従来のような住民がたらい回しになる状況が回避できるとしている。
総務省の定義で「総合窓口」とは、住民等からの各種申請等(戸籍・住民基本台帳、税証明、福祉業務等)に関する受付部署を複数部署から1部署に集約。例外的なケースを除いてワンストップで対応が完結する組織となっている。
市の総合窓口のポイントは、市民課で従来行っていた住民票の写しや印鑑証明、戸籍証明などに加えて他課(税務課等)で発行している証明書(税証明等)の受付、交付を行う。
さらに、住民異動(転入・転出・転居)、世帯変更や戸籍届出(婚姻・離婚・出生・死亡)に伴った他課の関連手続きの代理受付(申請書や届出書を代理で受付し他課に引き継ぐ)。
そのほか、代理受付ができない他課の関連手続きについては引き続き、「総合窓口」から他課の窓口を案内する。その際に、案内漏れがないよう案内リストを手渡し、他課の窓口に案内するとしている。
すでに、市民課の職員は導入されるシステムについての研修を平良庁舎1階会議室で7月からスタートさせており、9月からは職員を来庁した市民に見立てたシミュレーション研修も実施している。
職員の研修について、市は「市民と向き合う職員によって対応が変わらないようにするためにシステムの導入が必要。職員には負担が掛からないようなシステムなので、今はそれをしっかり学んでいる」と説明した。
総合窓口の稼働については「市民の手続きがこれまでよりもかなり簡素化される。書類に名前や住所など必要事項を書き込む作業が大幅に減る。市民をたらい回しにしないことが目的なので、新庁舎ではより充実した市民サービスが提供できると思う」と話した。