宮古空港 乗降客数60万人減/20年度上半期
コロナで大幅落ち込み/回復兆しも見通し不透明
宮古空港管理事務所がこのほどまとめた宮古空港の2020年度上半期(4~9月)の利用乗降客数は33万696人となり、新型コロナウイルスの影響を受けて前年同期(93万112人)に比べ約60万人減少となった。特に緊急事態宣言発令の影響が大きく出た4、5月の落ち込みが響いた。7月以降は政府の「Go To トラベル」事業などもあり、明るい兆しも見え始めていたが、ここ数日の島内の感染状況もあることから今後の見通しは不透明となっている。
今年度は、全国的な新型コロナの感染拡大による影響で4月が対前年同月比で19・9%、5月が同比10・5%と大幅に落ち込んだ。
5月下旬に非常事態宣言が解除され、本土直行便が再開した6月は回復の兆しを見せて35%台となった。
7月はさらに回復し57・2%となるも、同月末に宮古島内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されたことなども影響してか8月は再び35%台となった。
9月は52・7%と回復の兆しを見せ、10月もさらに回復が期待されているが、ここ数日の島内の感染状況もあり、関係者の間では不安の声が出てきている。
同期間における路線別の乗降客数では、宮古-那覇と、宮古-石垣が対前年同期比で19%。そのほか、宮古-多良間が21%、宮古-東京が22%、宮古-関西が12%などとなっている。
宮古空港ターミナルは「最近の宮古観光は回復基調で推移してきた。実際に東京直行便は良くなってきたが、宮古-那覇間がまだまだ通常に戻っていなかった。そうした中で、最近は島内における感染が拡大しつつあるとの報道もあるので今後に不安を持っている」と話した。
今後の見通しについては「当分は、新型コロナの影響は続くと思うので、感染状況をある程度で抑える必要がある。年末年始に向けては前年度並みとはいかなくても、圏域経済が回るような状況で推移してほしい」との見解を示した。
さらに「ターミナル内もしっかり対策を講じているので、空港利用者もマスク着用など対策を徹底しながら安全安心に利用してほしい」と呼び掛けた。