県議、市議ら20人超で飲食/コロナ注意報の繁華街で
「オトーリはしなかった」
宮古島市を視察で訪れていた県議の座波一氏が22日午後、新型コロナウイルスに感染していたことが分かった。座波氏は20日夜、平良西里にある飲食店で開かれた懇親会に参加。同じ会派のメンバーのほか、一部の保守系市議が同席して参加人数は20人を超えていた。情報交換の側面が強い懇親会とはいえ、夜の繁華街における感染注意報が発令される中、20人以上の大人数で飲酒を伴う会合を開いていた。公職としてのモラルが問われそうだ。
座波氏は20日、県議会会派の沖縄・自民党のメンバー17人と共に来島し、1泊2日の日程で視察した。この会派のメンバーには、宮古島市区選出の下地康教氏も含まれていた。
視察初日は市役所平良庁舎を訪問し、市の新型コロナ感染症対策について当局の説明を受けた。2日目の21日は、下地島空港などで視察活動を行った。
20日夜の懇親会は、注意報が出ている平良西里内の飲食店を貸し切って開かれたとみられる。会派メンバーのほか保守系市議5~6人が出席。市の幹部が参加したという情報もある。
市の夜の繁華街には、県コロナ対策本部が10月14日から感染注意報を発令。市も▽会合は少人数にする▽オトーリはしない▽深夜まで飲み歩かない-などの感染防止対策の徹底を呼び掛けているが、そのさなかに人以上が1店舗内で懇親を深めていた。
県や市が自粛を求めている回し飲みの「オトーリ」はしなかったとみられ、参加者の一人は取材に対し「オトーリはしなかった」と否定した。
座波氏の新型コロナ感染を受けて、視察に同行した会派メンバーのうち下地氏以外の16人はすでにPCR検査を受け、23日中には結果が出る見通し。下地氏は23日に検査を受ける予定だという。県議会事務局への取材で分かった。
宮古島市でも濃厚接触者の有無など当面は注意が必要だ。会合出席者らは、人との接触を減らすなど感染防止対策を徹底する。
会合に参加した市議会の山里雅彦議長は「県議会会派が視察に訪れており、会食は断れなかった。食事中心で乾杯だけ。オトーリはしなかった」と話し約30分で退席したという。「(宮古を視察した会派のメンバーが感染したことは)報道で知った。しばらくは行動を自粛したい」と話した。