10月だけで陽性50人/宮古、新型コロナ
濃厚接触者の検査も増
宮古島市での新型コロナウイルス感染症陽性者の数が10月だけで50人となり、7月28日に初めて島内で感染者が確認されて以降、7、8、9月までの合計48人を超えた。10月は市内繁華街での連続発生を受けて県が感染注意報を発出したほか、自民会派の県議団18人が島内を視察した後に感染が確認されてクラスター(感染者集団)と認定されるなど、島内は緊張感に包まれた1カ月となった。
宮古の現状について、宮古地区医師会の竹井太会長は「厳しい状況になっていると思う。今回は重症者がいなくてほとんどが中軽症者だったことで、ある意味で助かっている」と指摘。「一人一人が自分の健康を守ることが重要」と述べ、日々の健康管理を呼び掛けた。
竹井会長は「この1~2週間で、発症者が20~30代から40代へと移りつつある。発症者の年齢が上がると、基礎疾患を持つ割合も多くなり重症者が増える。そうなると医療体制が逼迫(ひっぱく)する。さらに、高齢者施設でクラスターが発生すると大変な状況になる」と警鐘を鳴らした。
市での感染者数は、7月が2人、8月が44人、9月が2人で合計は48人。
しかし、10月は7、8、9月の合計を上回っただけでなく、陽性者50人は8日以降の人数で、8~14日までの間が6人で、15日以降には過去3カ月と同数の44人となっている。
10月中旬以降は、17日間連続で感染者が発生するなど、一気に緊張感に包まれた。
この間はPCRの検査数も一気に上昇。ドライブスルーで検査を実施している宮古病院では検査待ちの車列が病院外まで続く光景も見られた。
宮古では30、31日と感染者は出なかったが、今後について竹井会長は「全体で島を守るためには住民一人一人が自分の健康を守ることが大切。免疫力を付けて風邪を引かない、熱を出さないこと。そのために規則正しい生活と特定健診などを積極的に受診して健康管理をしてほしい」と呼び掛け、注意を喚起した。