城辺に大学キャンパス/宝塚医療大が観光学部
閉校後の城辺中校舎利用/23年4月の開学目指す
宝塚医療大学(兵庫県宝塚市、岸野雅方学長)が新設する観光学部のキャンパスを来春閉校する城辺中学校(市城辺福里)の校舎を利用して設置する。2023年4月の開学を目指している。4年制の同学部の1年次約80人が全寮制で学ぶ。島内では台湾の長栄大学が設置に動き出しているが、国内の大学キャンパスそのものの設置は同大が初めて。
9日、同大の小原教孝常任理事が市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、設置に向けて協力を要請した。説明を受けた下地市長は「よく宮古島を選んでいただいた。ぜひ進めてもらいたい」と応じた。同席した宮國博教育長は「学校の統廃合後の跡利用に苦慮しているところ。協力していきたい」と歓迎した。
同大は宝塚市と和歌山市に保健医療学部を持つ4年生大学で、大学を運営する学校法人はほかに大阪市、名古屋市、横浜市、東京都、郡山市、札幌市で医療技術系の専門学校を運営している。
観光学部設置の計画によると、観光学科のみで入学定員80人でスタートし、将来的には200人程度まで増やす。1年次は原則全寮制で全員宮古島キャンパスで学び、2年次以降は大阪あるいは東京キャンパスの▽ヘルスツーリズム▽エアライン▽地域経営▽ホテル・ブライダル-のコースへ進む。1年次は特に高い英語能力の育成を目指し、カリキュラムを充実させる。
小原常任理事は「ホスピタリティー精神あふれる観光人材の育成を目指している。豊かな自然に囲まれ、国内有数のリゾート地で近隣にホテルなどの観光関係企業も多数立地する宮古島は人材育成に最適な環境」と説明した。またグループの専門学校生の国家資格取得に向けた合宿にも利用したい考えを示した。
キャンパスは閉校後の城辺中学校の校舎を改修し、講義室として利用する。敷地内か近接地に学生寮を建設する。城辺の地域住民に対する説明会を開くことを予定している。