池間島から渡り村立て/佐良浜、300年の節目
関係集い記念式典・祝賀会
佐良浜村立300年記念事業式典・祝賀会(主催・同事業期成会)が12日、前里添多目的施設で開かれた。中村雅弘期成会長ら多くの関係者が集い、3世紀の節目を盛大に祝うとともに佐良浜地域(池間添、前里添)のさらなる発展を祈念した。
祝賀会の舞台は「かぎやで風」で幕開け。あけぼの老人クラブが「伊良部カヌシャガマ」を息の合った踊りで披露し、大いに盛り上げた。軽快なテンポで明るい雰囲気に包まれた。
古来、池間島の一部の住民は農耕地が狭いため、佐良浜へ田畑耕作のために小舟で往復していたと伝えられている。
「伊良部村史」(1978年)によると、池間島から佐良浜に渡って来た住民は、サランマブー周辺に原屋を建てて生活を始め、原屋が20戸ほどになったことから、首里王府の許可を得て、1720年に池間村を村建てしたという。
式典で、中村期成会長は「元島の池間島と分村の佐良浜、西原では同じ発音のh音を話している。同じ名称のウハルズ御嶽を信仰し、年間行事も同じ。これからも池間民族のつながりで発展していこう」と述べた。
来賓で出席した下地敏彦市長は「300年という節目を契機に再出発点とし、後世につなげていくことに意義がある」と激励した。
祝賀会では、元島の池間自治会の仲間広二会長、分村の西原自治会の仲間忠会長があいさつ。300年の喜びを分かち合った。
佐良浜出身で祐真会理事長の奥原典一さんが乾杯の音頭を取り、未来に向けての祝いの言葉を語った。
中村期成会長が、元自治会長の与儀英二郎さんら10人に功労表彰状を授与。高額寄贈者の伊計高秋さんら5個人・2団体に感謝状を贈った。