「継続派」「刷新派」一騎打ちへ/投開票まで1カ月
コロナ禍の戦術も模索/次期市長選
来年1月の市長選の投開票まで残り1カ月となった。4期目を目指す現職の下地敏彦氏(74)と11月にオール沖縄勢力と市政刷新を掲げた一部保守系の推薦を受けて出馬を表明した前県議の座喜味一幸氏(70)との一騎打ちの公算が高まっている。今回は現職を支持する保守の「市政継続派」と、保革相乗りの「市政刷新派」による激しい選挙戦が展開されそうだ。また、欠員に伴う市議会議員補欠選挙(定数2)も同時に行われる。両選挙は来年1月10日告示、17日投票で即日開票される。
今回の市長選について、下地氏の後援会幹部からは「6月の県議選で、こちらは9000票、相手は1万2000票で、3000票の差があった。その対策が必要。これまで多くの団体から支持、推薦を受けて組織体制は整えたが、今後はそれをしっかりと浸透させる取り組みが必要で、勝敗のカギを握ると思う」との見解を示した。
座喜味氏の後援会幹部は「保守側はいかに保守票を掘り起こすか、オール沖縄側はしっかり1枚岩になれるかが重要になる。今回の選挙について以前は『農家』対『組織』だと思っていたが、ここに来て『市民』対『組織』になっていると思う。多くの市民が長期市政に不満を持っている。その声を票に結び付けたい」と話した。
双方とも、3年前の市長選の獲得票数や6月に行われた県議会議員選挙の獲得票を参考に、投票率を予想しながらの分析に躍起だ。
さらに、新型コロナウイルス感染拡大の問題で以前のような有権者と積極的な触れ合いや大規模の集会なども難しい状況となっており、難しい選挙戦となっている。
残りの1カ月で、より効率的で感染リスクの少ない運動の在り方が双方に求められており、「支持拡大」と「感染防止」をにらみながら、知恵を絞った戦術が必要となっている。