五輪日本代表が宮古合宿/田中希実選手「力出し切る」
陸上女子5000メートルで東京五輪日本代表に内定している田中希実選手(豊田織機TC)が年末年始に宮古島合宿を行った。ロードで走り込み、市陸上競技場や林道でスピード練習を精力的にこなした。5日に取材に応じた田中選手は「オリンピックでも走ることを楽しみながら自分の力を出し切りたい」と話した。
田中選手は昨年、女子陸上界でその才能を一気に開花させた。1500メートルと3000メートルの日本記録を更新し、昨年12月の日本選手権5000メートルでは15分5秒65の好タイムで優勝。五輪日本代表に内定している。
12月29日に宮古島入りした。天候不良の影響で「思い切った練習はなかなか難しかった」と話したが、課題はしっかりこなした。強風が吹いた年末は競技場での練習を諦め、東小学校近くの学びの森の中でインターバルを敢行したという。
最終日の5日は、市スポーツ協会などから特別な許可を得て市陸上競技場で練習を行い、終了後に地元マスコミの取材に応じた。
五輪については「昨年はレースの一つ一つで自分の力を出し切って楽しむことができた」と好調なシーズンを振り返り、「五輪でも自分の力を出し切れるよう楽しみたい」と話した。
宮古島の児童生徒に向けては、「私も小中学校の頃は走ることをただ楽しんでいた。それが下地にあって今がある。宮古島は雪も降らないので1年中走れる環境がある」などと話し、競技以前に走れる楽しさを追求するよう助言した。