「エコ事業推進」を強調
下地市長、きょう2周年
2009年1月25日に行われた宮古島市長選挙で当選を果たしてから、きょう25日で2周年を迎える下地敏彦市長は24日、マスコミの取材に応え、2年間を振り返るとともに今後の抱負を語った。これまでの成果の一つに、環境モデル都市として多くのエコ関連事業を導入できたことを挙げ、今後も環境に優しいエコアイランドを目指す方針を強調。自衛隊の先島配備については「論議が不十分」として宮古島への配備についてはまだ判断をする状況になっていないとの考えを明らかにした。
「あっという間の2年間だった」と振り返る下地市長。特に印象に残る事柄として市が環境モデル都市の認定を受けた後に、政府の環境対策が活発となり、市が提案した多くの事業が採用されたことを挙げる。「時期が非常に良かった。県が作成中の新しい沖縄振興策では宮古島をエコアイランド特区とする構想になっている。宮古島を環境に優しい島にすることが、今後行うべき大きな仕事だと思っている」と語る。
民主党への政権交代の影響については「特にない。これまでの政権と違いを打ち出そうとの思いからか、エコに関する政策は充実していてテンポも速い。そういう点ではある意味良くなった部分もある」との印象を示した。
自衛隊の先島配備が取り沙汰されている点については「宮古でどうするかということについては、まだ市民レベルで十分に論議されていない。反対、賛成双方が理由を明確にして論議をする必要がある。市民の思いが明らかにならないと市長としては勝手に動けない」と議論を深めた後でなければ配備についての判断は行わない考えを明らかにした。
市内で進む大型施設の整備については、「葬祭場と海中公園が今年4月オープン予定で、新宮古病院建設も着工し、伊良部大橋はあと2年で開通する。これらが完成すれば宮古は着々と良くなっていく」と期待を寄せる。現施設の老朽化がひどく、早期整備が求められている新ごみ処理施設については「今年月に環境アセスメントが終了予定なので、終わり次第、地域住民の理解を得ながらなるべく早く工事を進めたい」との思いを示した。
大型施設建設などの財源確保については、団塊世代の職員がここ数年、40~50人規模で定年退職を迎えることから、その人件費削減分だけでも大きな財源になるとの見通しを示す。そのほか市による助成事業の見直しや合併特例債を活用することで「対応できると思っている」という。
市民に対して「2年間、協力を得ることで仕事をすることができた」と感謝の思いを示す下地市長。「任期の残り2年間で宮古島を豊かで活力ある島にしたい」と抱負を語った。