「市民への約束、実現」/座喜味氏
開かれた行政へ決意/初当選から一夜明け抱負
17日に投開票された宮古島市長選挙で初当選を果たした座喜味一幸氏(71)は当選から一夜明けた18日、マスコミのインタビューに応じ、抱負を語った。座喜味氏は「市民の市政刷新の声が強かった。この選挙を落としてはいかんというプレッシャーの中での選挙戦だった」と振り返り、「市民パワーに感謝する。市民に約束したことをしっかりと実現しようという決意だ」と述べた。「市役所の敷居は低くするための視線は大事にしたい」と述べ、開かれた行政運営に取り組む考えを示した。
座喜味氏は、まず最初に取り掛かることとして「組織の掌握」を強調。「適材適所の職員配置を進め、公約実現のための組織作りを急ぐことが当面の課題だ」と述べた。
「職員のモチベーションを高めて、市民サービスがきめ細やかにできるようにしたい。職員には伸び伸びと市民の目線で仕事をやっていただきたい」と話した。
市は新年度の予算編成に取り組んでいる最中だが、座喜味氏は「ハード面では必要なものはやっていく」と述べ、ハードおよびソフトの両面から総合的に対策を推進する方針を示した。
公約の一つである物産振興と産業振興のプロジェクトの再編、デジタルアイランドに向けたスタッフの編成も進めていくことを強調。その上で「財政規律や組織の総点検をする。市町村合併の原点に戻すことも約束したので総点検したい」と話し、早急に目標設定し、達成に向けて全職員が共有できるように取り組みを進めていく考えを明らかにした。
少数与党での議会運営については「提案したことは議員も市民目線で理解していただけるものと思っている。議会の理解を得ながら、市民の福祉向上に努めていくために汗をかきたい」と述べ、副市長などの人事案件や予算案など党派を超えた対応や協力を求めた。
選挙で、発注方法や膨大な事業費に疑問を投げ掛けた市役所新庁舎については、今後市民のために活用していくとし、「市民が入りやすいような『市民テラス』『3時茶タイム』など、市長に直談や要請ができるサロン的な場を設け、開かれた行政にしたい」と意欲を示した。
座喜味 一幸氏(ざきみ・かずゆき)1949(昭和24)年12月15日生まれ。平良西仲宗根出身。琉球大学卒。72年沖縄総合事務局に入局。95年宮古土地改良区事務局長。2008年県議会議員初当選し3期務める。