イチゴ真っ赤に完熟/上野新里の農園
甘さ増し収穫本格化
上野新里にある「あまいの大好き!農園」(平良繁和園長)では1月から、完熟した真っ赤なイチゴの収穫が本格化している。21日も大玉のイチゴの朝採りと出荷作業に追われていた。平良園長(53)は「これから天候が回復し、日差しが届くようになるとイチゴの甘さは増していく」と今後の快晴を願った。
かつては宮古島ではイチゴ栽培は難しいとの見方があった。
平良園長は5年前、テレビで沖縄本島北部でイチゴを収穫している農家の姿を見て、「宮古島でもできる」と直感したという。
早速、試験栽培に着手。完熟したイチゴを手に取り、栽培可能の手応えを感じた。
当初は農業用ビニールハウス1棟を設置し、ハウス内で栽培した結果、予想以上の収穫の成果を上げた。以降、4棟を増設し、5棟で多収量を目指して栽培に本腰を入れた。収穫時期に上野小学校の子供たちをイチゴ狩りに招待。子供たちの「おいしい」という笑顔を見て、栽培意欲を高めた。
イチゴは、つり下げ式高設で栽培し、品種は「かおり野」「あきひめ」「イチゴみらい」など6種類。3~4月ごろに収穫の最盛期を迎え、5月末ごろに終わる予定。
同園従業員の宮國千恵さん(34)は「毎日イチゴに向かっておいしくなるようにと声を掛けている」と笑顔で話した。