PCR検査を拡充へ/高齢者、保育士対象
補正含め計8億8500万円/市のコロナ対策予算
市が、新型コロナウイルス感染症対策の拡充に向けた関連予算を次々と繰り出している。3月の補正および2021年度予算において計8億8500万円を確保する方針だ。高齢者や保育士を対象とするPCR検査の実施や、苦境にあえぐ事業者への支援金等を手当てする。新型コロナの抑え込みと社会経済活動の両立を同時並行で進める。
市が16日に発表した21年度一般会計予算案に盛り込んだコロナ関連費は2億8500万円。うち保育士対象のPCR検査強化事業に1500万円を充て、残り2億7000万円は緊急時に即応するための経費として予備費に積み増した。
市によると、保育士へのPCR検査事業の対象者は929人。年3回を上限として無料で検査を受けることができる。検査費用は県と市が半分ずつ出す。
市はこのほか、市議会3月定例会に提出する20年度補正予算案の取りまとめを進めている。コロナ対策費は国の地方創生臨時交付金3億9000万円を含む計6億円。12の関連事業を予定しているという。
市長の公約を反映する形で高齢者対象のPCR検査助成事業を計画する。予算は事業費ベースで1400万円余を見込む。時短営業協力金には億単位の財政出動を行う。家賃支援や雇用対策事業にも力を注ぐ。
19日には商工会議所や観光協会、中小企業同友会等の代表を集めて意見交換を行う。事業者の声を広く集め、効果的な支援対策の制度設計に生かす考えだ。
座喜味一幸市長は「3月定例会で補正予算を計上してコロナ対策をしっかり取る」と意欲を示し、「本予算でも3億円程度の予備費を確保して、コロナ(感染防止)対策および経済対策に当たる」と述べた。